エアロゾルから雲をつくる

8月最初の週に広島大に行ってきました。1ヶ月ほど前に来年度の研究費申請のための計画をいろいろ思案しているうちに、簡単な予備実験を思いつきました。私たちは、微生物活動がエアロゾルや雲核生成過程にどう影響するかをテーマに研究を行っています。例えば、微生物分解によって有機物の化学形態が変わりますが、そうした変化は有機物を含むエアロゾルの雲核生成能(CCN活性)に影響するのか?というのが基本的な疑問です。まずは、基質とその分解産物をそれぞれエアロゾル化してCCN活性を測定すれば一つの答えが出ます。ということで、どうしても確かめておきたくなり、エアロゾル発生装置と雲凝結核活性測定装置のある共同研究者のところに押しかけたというわけです。心配していたトラブルもなく、なんだか予想以上にそれらしいデータが取れて大満足でした。最終日には大崎下島のMitarai Baseで今後の打ち合わせをして帰ってきました。御手洗地区は、江戸時代に、風待ち潮待ちの港町として栄えた町ということで、商家、茶屋、船宿など当時の風情が今でも残されています。お米屋さんの店舗兼住宅だったというMitarai Baseもそうした町並みの中にある素敵な建物で、海を望む部屋で心地よい潮風を受けながらの贅沢なミーティングでした。

広島大学

エアロゾル発生装置とCCNカウンター

MitaraiBase

 

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