出航準備と船内生活(8/26〜)
2024年8月26日、白鳳丸KH24-3航海がスタートしました。
まずは船内生活のガイダンスと避難訓練。午後には、船側との打ち合わせ、そして研究者同士のミーティングも。夕方には大気チームのミーティング。大気観測は観測点到着の4時間前から開始し、EEZの外でサンプリング。航海初日から動き出します。夜は免税品の受け取り、早くも航海の空気になじんでいきました。
航海序盤:航走と準備の日々(8/27〜9/1)
序盤は航走中心の日々。揺れもあり、時折船酔いと戦いながら、観測準備を進めました。学生たちはプランクトン観測のセッティング、大気チームはサンプリング準備に忙殺。南緯35度以南の観測点は、悪天候を考慮してキャンセル。まずは赤道(St3)を目指すことに変更。移動中も、できるだけタイミングを見て波の花(SML)サンプリングを試みる計画に。途中、小さな宴会やUNO・麻雀大会で船内に笑い声があふれ、チームの一体感も高まっていきました。
中盤:観測本格スタート(9/2〜9/12)
9月に入り、いよいよ本格的な観測が開始。St3、St2、そして移動中にも研究用海水のサンプリングを実施。SMLサンプリングでは風とうねりに悩まされつつも、なんとか成果を収めました。深夜まで続く濾過作業やCTD採水、プランクトンネット観測など、ハードな日々が続きますが、夕方には夕陽を見にデッキに集まる時間もありました。グリーンフラッシュはなかなか見えなかったけれど、船上でのこうしたひとときは格別。夜は毎晩のように映画鑑賞会。バラエティ豊かなラインナップでリラックスしました。
終盤:赤道祭と航海のまとめ(9/13〜9/19)
St7、St8、St9での観測も順調に進み、深夜作業が続く中でも生物グループや大気グループが力を合わせて乗り切りました。BrdU実験の濾過、エアロゾルサンプラーの応急修理、データ処理など、細かな作業も数えきれないほど。全観測点終了後に、今回の赤道通過を祝って、恒例の赤道祭も開催。今回は海水プールを使ってのイベントとなり、少し肌寒いながらも盛り上がりました。また、フリーマントル寄港まで少し時間があったので、学生たちの発表練習も、岡本くんの発表には予想以上の好評価が集まりました。最終日は観測の成功を祝って打ち上げ会を開催、航海終了を惜しむかのように語り合いました。
【あとがき】
今回のKH24-3航海は、2018年のインド洋航海とは対照的に天候と観測スケジュールとの戦いが際立った航海でした。様々なトラブルやアクシデントもありましたが、それもすべて含めてフィールドワークの醍醐味。学生たちも、シニア研究者たちも、それぞれに成長を実感できた航海だったのではないでしょうか。
また来年は、また新たな海へ。