「OceanDNAテック」は、環境中での生物動態をモニタリングするツールとして急速に発展しつつある環境DNA/RNA(environmental D/RNA: eNA) 解析について、その技術的な側面に焦点を当て、企業、行政、学術等の多様なステークホルダーと広く情報交換することを目的としています。同様のイベント(OceanDNAテック2021、同2022)をこれまで2回開催し、本集会が3回目の開催となりました。今回のイベントでは、11月1日〜2日の2日間で11名の招待講演者に話題提供をしていただきました。ウイルスから魚までさまざまな海洋生物を対象とした研究例、魚類eNAの最新検出技術、さらにeNAを利用した生物多様性情報の共有基盤構築を目指すANEMONEコンソーシアムなどについて発表いただきました。また、これまでに開発と実証試験を重ねてきた環境DNA自動採取・保存装置について、実際の機器の展示と動作デモンストレーションも行いました。全体で73名の参加があり、その内訳は大学関係者62%、公的機関関係者7%、企業関係者31%でした。これまで3回のイベントを通じて、延べ500名近い参加者があり大学、研究機関や民間企業等との連携が広がりつつあります。こうした連携をさらに強化する意味でも来年も開催する予定です。