柏キャンパスの一般公開が4年ぶりに実地開催されました。私たちの研究室では、塩崎さんの発案で「南極海の氷」と「北極海の氷」の展示を行いました。見た目はどちらも白い氷ですが、実は良く見ると違いがあります。南極海の氷は、もともと大陸に降り積もった雪が長い年月をかけて圧縮され、それが海に押し出されたもので、氷の中に無数の気泡が入っています。一方、北極海の氷は海水が凍結したものですので、気泡は入っていませんが、無数の間隙が入っているためより白っぽく見えます。真水は透明な氷になりますが、海水は凍結が進むにつれて残った水の塩分が濃縮され、さらに凍りにくくなるため、その部分が隙間となります。そこで、実際に真水と塩水を凍結した氷に染料を垂らして違いを見せる展示も行まいした。実は、自然環境ではこのように海氷には無数の間隙があり、その中でアイスアルジーと呼ばれる微細藻類が増殖し、小さな生態系が形成されています。しばしば氷の底面が茶色に色づくほどになります。
白鳳丸世界一周航海(2019-2020)成果発表シンポジウム
白鳳丸は2019年から2020年にかけて、地球をぐるりと一周する航海を実施しましたが、その成果発表シンポジウムが開催されました。1989年の就航直後に行っわれた世界一周航海では、太平洋、大西洋、地中海、インド洋と最も長い距離を一周しましたが、2019年航海では、太平洋横断後に南大洋の大西洋区、インド洋区を経る航路でした。就航から30年の時を経て久しぶりの世界一周航海でした。
チリのバルパライソに向けてホノルル港を出港する白鳳丸