白鳳丸でインド洋に行ってきました!
11/6にプーケットを出港して、インド洋ベンガル湾の中央部から、東経88度線に沿って南下し南緯20度までおよそ5度毎に観測して、12/3にジャカルタに入港しました。航海中にブログ更新したかったのですが、結局帰ってからに。
私にとっては初めてのインド洋でしたが、太平洋とは全然違うなあというのが多くの乗船研究者と共に抱いた感想でした。11月は、ちょうど夏から冬へのモンスーンの変り目に当たる時期で、風も比較的弱い日が多く、快適な航海でした。おかげで、予定した点を全て観測することができました。観測を開始したベンガル湾の中央部では表層に低塩分水が広がっており、巨大河川(ガンジスーブラマプトラーメグナ水系)の影響を強く受けていることが伺われました。表層のクロロフィル濃度はそれほど高くないにも関わらず、中層には強い貧酸素水塊が見られたことから、河川からかなりの有機物が供給されているのではないかと思います。こうした表層の低塩分水や中層の貧酸素水塊は、赤道付近までに見られなくなり、赤道を超えて南半球に入ると、いわゆる熱帯・亜熱帯の外洋域らしい様相となっていました。ということで、今回の南北トランセクトの微生物多様性や群集構造パターンは、かなりドラスティックかつわかりやすい変化が見えるのではないかと期待しています。太平洋との比較解析が楽しみです。また、アラビア海の貧酸素水塊は良く研究されていますが、ベンガル湾の方は報告が少ないので、こちらもどんな微生物叢が見られるのか楽しみです。